難病と戦うということ

タイトルごめんなさい。
ちょっとこのブログらしからぬことですが。


少し思うことがあってこの記事を書かせていただきます。


私自身、自分がまさか思いもよらない病に罹るとは思っていませんでしたし、誰もが明日どんな病になるか分からないと思います。


ただ、私の場合には、完全なる治療法があるわけではありませんが、軌道修正するという道筋があっただけましだと思います。


そんな中、先日自民党総裁選挙で安倍晋三氏が総裁に決まりました。
この方は当時に病に倒れてその座を離れます。
一部では、責任の場から逃げたとか色々言われますが、この件については私が言いたいのではありません。


この人がかかった病というのは「厚生省指定の難病“潰瘍性大腸炎”」です。
先日フジテレビにて、「お腹が痛くてやめちゃったんだよね。」と軽い発言をしていたのを見て大変ショックでした。ＴＶや新聞などでは簡単に「単にお腹痛くて辞めてしまった」程度にしか思われておりませんが、実際はとんでもない病です。


発症の原因はストレスとも言われていますが詳しくは分かっていません。
そして罹ると出血を伴うこともある下痢、頻繁に起こる腹痛などを発症します。
そして栄養分がきちんと身体に吸収されずにどんどん出てしまう為に身体の抵抗力も低下してしまい点滴による栄養補給が必要な方もいらっしゃいます。合併症と戦っていらっしゃるかたもいます。


この病に苦しんでいる方は国内におよそ１０万人がいるそうです。


難病というのは珍しいものというイメージがあるかもしれませんが、現実には本当に沢山の人が苦しんでいます。
なので、症状のひとつが例え「腹痛」であっても、それだけを見ずにどういう病なのか理解するという気持ちは持つべきだと思います。


今回は政治的な背景があり、それをよく思わない人の発言なのかもしれません。しかし今回の「“潰瘍性大腸炎”」に苦しんでいる人があの発言を見たらどんな気持ちになったでしょうか。他人の病を「情けない」だとか「管理不足」のひとことで済ませないで欲しいのです。難病は本当に原因が分からないものが多く、気をつけようが無いものがほとんどなのです。


政治的にこの人が嫌い、この政党が嫌い、そういうのは人間だからあるのは当然です。
しかしその理由から、病気までも叩くというのは人間として何だか間違っている気がします。
病に苦しみうずくまる姿に更に泥をかけているような気がしますからね。


彼の場合には２年前の新薬登場により快復に向かったそうですが、それでも未だに厚生労働省指定難病はまだまだ沢山あり、それらに苦しめられている人はいらっしゃいます。


病は気からとも申しますが気合や心持ちではどうしようもない病というのはこの世の中には沢山あります。しかし、難病に苦しんでいる人も、いつだって前向きに頑張っているわけです。


そのほんの少しの頑張りですら今回のように「お腹痛いだけでしょ」「情けない」そんな一言で握りつぶされてしまいます。


そんなことのない、優しい世の中になると良いですね。

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